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病室での遺言作成

遺言を入院先で作成するケースでは、遺言者がかなりの高齢で、体力、判断力とも低下し、外出も困難な状況にある場合がほとんどです。病状が進行し、遺言書の作成に一刻を争わなければならないこともあります。

 

「少しでも元気で、体力が残ってるうちに遺言書を残したい」

 

本人の意思であるとともに、寄り添う家族からの切なる希望でもあります。このような場合、本人の意向についての相談の多くは、家族や近親者を通じて連絡されます。
 

 

自筆が困難でも遺言を諦めることはありません

病状によっては、意識はしっかりしているものの、食事もままならず、ベッドの上で点滴を受けた状態で寝たきりということも少なくありません。多くの場合、全文を自筆で書いて遺言を残すことが困難な状況にあります。

 

このような場合、公証役場の「出張遺言」の利用を検討します。

 

公正証書遺言は、一般的に遺言者本人が公証役場に出向き、公証人と証人2人の面前で作成しますが、本人が公証役場に出向くことが難しいときは、公証人が入院先の病室に出向き公正証書遺言を作成することができます。
公正証書遺言は、証人二名の立会いも加わることで、信憑しんぴょう性が担保されており、自筆証書に比べ安全確実な遺言です。

 

本人が署名さえも難しい状態であっても、公証人がその理由を付記し署名に代えることができます。さらに、押印も難しい場合は、証人に押印を依頼することが可能です。

 

参考条文(民法第969条-4 公正証書遺言)

遺言者及び証人が、筆記の正確なことを承認した後、各自これに署名し印を押すこと。ただし、遺言者が署名することができない場合は、公証人がその事由を付記して、署名に代えることができる。

 

本人に求められるのは、遺言能力「遺言内容とその効果を理解し判断する意思能力」です。遺言能力さえあれば、たとえ自書ができなくとも、本人の意向に沿う遺言が可能となります。

 

ただし、本人に外出可能な体力があり、1日又は最低数時間でも外出許可がでる場合は、遺言作成の最終段階に、家族のサポートのもと本人が公証役場へ出向き、公証役場で遺言をします。

 

一般的な公正証書遺言の方式に従うことで、遺言の有効性に疑問の持たれることを極力排除しておくためです。

 

自筆が可能であれば、万が一の事態に備えることもあります

公正証書遺言は、依頼を受けてから、原案作成、必要書類収集、公証役場との折衝等々通常1か月から1.5か月程度完成までに要します。

 

自書が少しでも可能でれあば、万が一のことも考え、まず自筆証書遺言を作成します。

 

本人は体力が低下した状態ですので、遺言内容が本人の意向に沿うものにすることは当然として、可能な限り簡潔で、本人が十分理解できる内容とします。

 

自筆証書遺言の作成ができない時は、公正証書遺言の作成を急ぎます。戸籍謄本等を揃えるのに時間がかかるケースもありますが、早ければ3週間程度で作成することも可能です。

 

死亡の危急に迫った時の遺言

死亡の危急が迫っていると時は、危篤状態にあることは必要なく、客観的に死期の近いことを伺わせる相当の事実があり、本人もそのことを認識していればよいとされています。

 

遺言の厳格な方式は大幅に緩和され、口頭による遺言が可能です。

 

しかし、遺言の日から20日以内に「家庭裁判所の確認」を得なければ無効となります。また、確認を得ても、自筆証書遺言同様、家庭裁判所の検認は必要です。

 

 作成の手順

 

(民法976条-1 死亡の危急に迫った者の遺言)

 

1. 証人3人以上の立会いのもと、遺言者が証人1人に遺言の趣旨を口授くじゅすること

 

2. 遺言の口授を受けた証人が、その場で筆記すること

 

3. 口授を受けた証人が、筆記した内容を遺言者及び他の証人によ読み聞かせ、
  又は閲覧させること

 

4. 各証人が、筆記が正確であることを確認し、遺言書に各自署名押印すること

 

 *本人の署名押印は不要、証人による筆記は、パソコン等での作成でもよいとされています。

 

危急時の遺言は、普通方式の遺言を作成する余裕がない事情下で認められた例外的な遺言です。本人が回復し、普通方式の遺言ができる状態になってまで、その効力を維持させる必要はないと考えられています。

 

本人が危機を脱し普通方式による遺言が可能になれば、その時点で速やかに公正役場による出張遺言の作成にかかります。

 

参考条文

 

 (民法983条 特別の方式による遺言の効力)

死亡危急時の遺言は、遺言者が普通方式にしたがって遺言をすることができるようになった時から6か月間生存するときは効力を生じない。

医師による診断書も取得しておきます。

入院、入所先で遺言を残すケースでは、後々遺言の有効性に疑問を持たれる可能性を極力排除しておくことが重要です。たとえ自筆が可能でも公正証書遺言の選択がベストです。併せて、本人に遺言能力があったことを確認できる担当医の診断書も取得しておきます。

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行政書士アイオ事務所 高橋 和博

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